今月ご紹介するのは先月に続きPREMIERです。先月のDUOGRAPHや今後ご紹介予定のB25 DATORAと揃って発売されているビンテージ系の中では一番オーソドックスな1本になります。
なんといってもこちらの商品の特徴は、今では少なくなっている手巻きの時計という事でしょう。
手巻きの時計を説明するためにはかなり時代を遡らないといけなくなりますが、機械式腕時計の原点は今では余り見ない懐中時計にある事はご存じでしょうか？そもそも懐中時計って？という方も少なくないかも知れませんね(笑)
当時の時間を大まかに見られるだけだった懐中時計から、1730年代に手でゼンマイを巻き上げる“手巻きムーブメント“は時計技師さん達により発達し、今ある時計機構の3/4を発明したとも時計の歴史を200年早めたともいわれているアブラアン・ルイ・ブレゲにより、ローターが回転する事でゼンマイを巻き上げる”自動巻き懐中時計“が生み出されています。
1920年代にはローターが半周する初の自動巻き腕時計、1930年代にはローターが360度回転する自動巻き腕時計が出始めます。
ゼンマイを手で巻く手間からの解放という発想から進化し続けた自動巻きの開発により、手巻きの数は減っていきました。
しかし、今回ご紹介のPREMIERもですが、シースルーバックの手巻きの腕時計において、ローターが邪魔をしないそのムーブメントの美しさを見られるのは一見の価値があると私は思います。
クラシカルでよりシンプルなクロノグラフ機構の手巻き時計。
時計好きな方には是非入手して頂きたい、また、そうでもない方にも知って頂きたい時計になりますので、店頭で見かけた際には、積極的にお手にとってみて下さいね。
